「メンタルが強い人」の心理学的特徴3つ:精神分析的メンタルコーチング理論から【本格メンタル強化研究シリーズ】

ひまわり 青空 強い

「メンタルが強い人っていいなぁ」
「自分もメンタルを強くしたい」
・・・そんなふうに思っているアスリートの方、たくさんいますよね。

今回は、「メンタルが強い人」の心理学的特徴をご紹介します。

はじめに:「メンタルが強い人」とは?

真剣に試合に臨むほとんどの選手が「メンタルの強さ」を欲しているといっても過言ではないでしょう。

ところで、あなたの思う「メンタルが強い人」とはどんな人のことですか。
ただ漠然と、「メンタルが強くなりたい」と思っていてもなかなか実現が難しいと思います。

スポーツ選手やスポーツ経験者に、「メンタルが強い人」のイメージを聞いてみました。

スポーツ選手やスポーツ経験者がイメージする「メンタルが強い人」

  • ミスしても引きずらない人
  • 負けそうな試合でも勝てる人
  • 自分らしいプレーができる人
  • ピンチになってもあきらめず冷静でいられる人
  • どんなときにもあわてず客観的に考えられる人
  • 試合中に迷ったり不安になったりしない人
  • 打たれ強い人
  • 信念やポリシーがあり、それを曲げない人
  • 自分をしっかり見つめている人
  • 練習の成果を試合に活かせる人
  • ミスを恐れない人
  • ここぞというときに力を発揮できる人

・・・いかがでしょうか。
たぶん、この記事を読んでくださっている人のほとんどが「そうそう」「自分も同じ」と思ってくださっていることでしょう。
そして、「もっとメンタルが強くなったらいいのに」と思っておられるでしょう。

メンタルを強くするためのお話をひとつの記事にまとめるのは分量的になかなか難しいため、シリーズで書いていこうと思っています。

まず、シリーズ最初のこの記事では、「メンタルの強い人」がメンタルが強い「理由」を心理学の見地から考えていきます。
メンタルが強い人はどんな性質を持っているのか・・・メンタルが強い人の心理学的特徴をお伝えします。

メンタルが強い人の心理学的特徴
その1「レジリエンスが高い」

レジリエンスとは、心理学用語で「弾力性」とも言います。
また、メンタルタフネス理論では「精神的回復力」という訳をあてています。

「心の柔軟性」「ダメージからの回復度」が高い人ほどレジリエンスが高いと言えます。

例えば、テニスの試合で初めてあたった対戦相手が1回戦なのに予想外に良い球を打ってくる強い選手だった場合。
動揺しますね。
「負けるかも。どうしよう」と思うかもしれません。

そんなふうに心が揺れたとき、我を忘れてパニックしてあっという間に負けてしまう人はレジリエンスが低い人。そのような人は「メンタルが強い」とは形容されないでしょう。

自分らしい心を取り戻し、「自分を信じて戦えば大丈夫」という強い自分を心の中にもって、戦い続けられる・・・それが「レジリエンスの高い人」、すなわち「メンタルが強い人」だと言えるでしょう。

レジリエンスをアップさせるには、確固たる自分の軸が必要です。
心の軸、精神的な軸、ですね。
かといって、その軸はある程度の柔軟性を持っていることが必要です。
しなやかさのない硬い軸では、ちょっとゆすぶられただけでもポキッといってしまいますから。

メンタルが強い人の心理学的特徴
その2「欲求不満耐性が高い」

メンタルの強さはどんなときに発揮されるでしょうか。
スポーツ選手の皆さんはどんな時に「今、もっとメンタルが強かったらなぁ」と思いますか。

例を挙げてみましょう。

  • 試合で負けそうな時
  • 試合で練習どおりにいかない時
  • 自分より対戦相手のほうが強いと感じた時
  • スランプに陥った時

・・・こういうときに、自分なりの解決方法を導き出してなんとか出来る力を持っている人はメンタルが強い人だと感じられますね。

・・・上にあげたような「メンタルの強さが欲しくなる時」「メンタルの強い人なら打破できる時」は、心理学的には「欲求不満な時」だと言い換えられます。

自分の欲求・・・スポーツで言えば、「楽に勝ちたい」「安心したい」「思い通りにいかせたい」・・・といった欲求が、「叶わないかもしれない」と不安に感じている時全般のことを「欲求不満」と表します。

欲求不満状態に耐える力のことを心理学用語では「欲求不満耐性」と呼びます。
この欲求不満耐性が高い人は、メンタルが強い人と言えるでしょう。

欲求不満耐性は、スポーツ以外にも非常に役立ちます。
欲求不満耐性のある人は物事の解決力に長け、人間関係も円滑であることが多いです。

「思い通りにいかない」・・・欲求不満のイライラをいかに抑え、あるいはいかに別の感情や思考に変え、状況に適した行動をとれるかどうか。
欲求不満耐性の高さによって、行動内容や行動を起こすまでの時間・気持ちは、変動します。

「メンタルが強い人」の心理学的特徴
その3 フィロバット(非日常的なスリルを楽しめる人)

フィロバット。なじみのない名詞だと思います。
フィロバットとは、「スリルを楽しめる人」を指す精神分析用語です。
・・・「精神分析用語」と言い切ってしまうのは少々語弊があるかもしれません。
M・バリントという精神分析学者の造語です。

バリントは、『スリルと退行』という非常に斬新で興味深い書物を書きました。
その中で、フィロバットとオクノフィルという概念を生み出したのです。

フィロバットは「非日常状態に物怖じせずスリルを楽しむことの出来る冒険者的な性質を持った人」、またオクノフィルは「非日常状態に不安を感じ、安心できるものにしがみつく傾向のある慎重派な人」という意味です。

ご想像の通り、フィロバット的性質を多く持つ人のほうが、スポーツ選手、特にプロ選手としてタフな試合を勝ち抜くのに適した性質です。

フィロバット的性質を持つ人のほうが、ゲーム的に拮抗した状況でもミスを恐れずきわどいところを攻めるでしょうし、初めて出る大会でもびくびくせずむしろ緊張感を楽しむくらいの気持ちで試合に臨むことが出来るでしょう。

フィロバット的性質を身につける方法について詳しくはまた別の記事に書きますが、著者バリントは幼児期の一次愛(原初的な対象関係=母子関係)からの巣立ちが、フィロバットとオクノフィルに関係していると言います。
(かなり簡潔に表現したので正確にはバリントの言葉ではありません)

臆病で慎重なオクノフィル的性質の強い人も、自己分析や客観視によって、楽天家かつ冒険者的なフィロバット的性質を高めることは十分可能です。

ただし、かなりしっかりと、自分の心と向き合うことが必要になります。

***

いかがでしたか。
「メンタルが強い人」になるために、レジリエンスや欲求不満耐性を高めたりフィロバット的な性質を持てるようにしていきましょう。
これらの性質を高めるための秘訣は、また別の記事で詳しく書かせていただきます。少々お待ちください。

【引用・参考文献】
・無藤隆・森敏昭・遠藤由美・玉瀬耕治(2004)心理学 有斐閣
・Balint, M. 中井久夫・滝野功・森茂起訳(1991)スリルと退行 岩崎学術出版社

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